急性胃腸炎
こんなお悩み・症状はありませんか?
- 突然嘔吐が始まり、何度も繰り返している
- 水のような下痢が続き、おしりがただれてきた
- 嘔吐と下痢が同時に起きており、水分が取れない
- 発熱と腹痛もあり、元気がない
- きょうだいや保育所・学校で同じ症状の子が出ている
- いつ病院に連れて行けばよいか判断できない
急性胃腸炎とは
急性胃腸炎は、胃や腸に炎症が起き、嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状が急に現れる疾患です。子供に非常に多くみられ、特に乳幼児では脱水が進みやすいため注意が必要です。
原因の多くはウイルス感染で、ロタウイルス・ノロウイルス・アデノウイルスなどが代表的です。感染力が強く、保育所・幼稚園・学校など集団生活の場で流行しやすい特徴があります。細菌性(カンピロバクター・サルモネラ・腸管出血性大腸菌など)の場合は、加熱が不十分な肉・生卵・汚染された食品の摂取が原因となることが多く、血便を伴うことがあります。
ほとんどの急性胃腸炎はウイルス性のため、適切な水分補給を続けながら安静にすることで数日〜1週間程度で自然に回復します。ただし、乳幼児は脱水に陥るリスクが高く、症状の変化を注意深く観察することが大切です。

症状
急性胃腸炎の主な症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱です。ウイルス性の場合、嘔吐から始まり、その後に下痢が続くパターンが多くみられます。
嘔吐は発症してから24〜48時間以内が最も激しく、その後落ち着いてくることが多いです。下痢は水様便や軟便が1日に何度も出ることがあり、数日〜1週間程度続く場合があります。発熱は38℃前後のことが多く、高熱になることは少ない傾向があります。
最も気をつけなければならないのは脱水・低血糖です。特に乳幼児は体内の水分量が多い一方で、嘔吐・下痢による水分・電解質の喪失が急速に進むことがあります。口が渇く・おしっこの量が減る・目がくぼむ・皮膚のはりがなくなる・ぐったりするといった症状は脱水のサインです。早めに受診してください。
受診の目安

以下に当てはまる場合はご来院をおすすめします。
- 嘔吐や下痢が続き、水分を全く受け付けない状態で半日以上経過した
- おしっこの量が明らかに減っている・半日以上おしっこが出ていない
- ぐったりして呼びかけへの反応が弱い
- 生後3ヶ月以下の赤ちゃんに嘔吐・下痢・発熱がある
- 血便(赤・黒・タール状の便)が出ている
- 激しい腹痛が続いている・腹痛が強くなっている
- 嘔吐が24時間以上止まらない
※ぐったりして意識がもうろうとしている・顔色が悪い場合などは直ちに救急を受診してください。
みいけこどもクリニックでの診断
急性胃腸炎の診断は、問診・腹部の診察・全身状態の確認を中心に行います。嘔吐・下痢の開始時期・回数・便の性状・発熱の有無・水分摂取の状況・周囲での流行の有無などをお聞きします。
脱水の程度を全身状態から確認し、必要に応じて血液検査・便検査・輸液を提案します。
ただし、検査結果によらず治療の基本は対症療法であるため、検査が必要かどうかは状況に応じて判断します。
治療
急性胃腸炎の治療の基本は、脱水を防ぐための適切な水分補給です。ウイルス性胃腸炎には特効薬がないため、水分・電解質を補給しながら症状が軽快するのを待つことになります。嘔吐に対しては制吐剤を処方し、水分摂取が維持できるよう調整します。また下痢に対しては整腸剤により回復を手助けします。
水分補給には、経口補水液(OS-1・ポカリスエットなど)を少量ずつ・こまめに与えることが効果的です。嘔吐中は一度にたくさん飲ませると吐いてしまうため、5〜10ml程度をスプーンやスポイトで数分おきに与えるところから始めます。症状が落ち着いてきたら少しずつ量を増やしていきます。
食事は嘔吐が落ち着いてから再開します。最初はおかゆ・うどん・すりおろしりんご・バナナなど消化のよいものを少量ずつ与えてください。脂肪分の多い食事・乳製品などは症状が完全に落ち着くまで控えます。
脱水が強い場合や経口補水が難しい場合は、輸液を行います。細菌性胃腸炎が疑われる場合は抗菌薬を処方することがあります。下痢止め薬は原則として使用しません(ウイルスや毒素を体外に排出する働きを妨げるため)。
感染予防・ご家庭での注意点
急性胃腸炎の多くは感染力が強く、家庭内・集団施設内でうつりやすい疾患です。以下の点に注意してください。
- 手洗いは石けんを使って丁寧に行う(特にトイレのあと・食事の前後)
- 嘔吐物・下痢便を処理するときは使い捨て手袋・マスクを着用し、処理後は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で消毒する
- タオル・食器・衣類は共有せず、別々に洗う
- 症状がある間は保育所・幼稚園・学校を休ませる(嘔吐・ひどい下痢が落ち着いて24〜48時間以上経過してから登園・登校が目安)
- 食品は十分に加熱し、生肉・生卵の取り扱いに注意する
※ロタウイルスはワクチンで重症化を防ぐことができます。乳児期の予防接種についてはご相談ください。
みいけこどもクリニック院長からひとこと
乳幼児の胃腸炎においては、「もう少し様子をみよう」と思っているうちに脱水が進むケースがあります。嘔吐を繰り返し半日以上水分摂取ができない状態が続いた場合は、早めに受診することをおすすめします。
よくあるご質問
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嘔吐や下痢が続いていても、水分が少しずつ取れていて元気がある場合は、自宅でのケアを続けながら様子をみることができる場合があります。一方、半日以上水分が全く取れない・おしっこが出ていない・ぐったりして反応が弱いといった場合は、脱水が進んでいる可能性があるため早めに小児科を受診されることをおすすめします。生後3ヶ月以下の赤ちゃんに症状が出た場合は、早めにご来院ください。
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市販の整腸剤は腸内環境を整える働きがあり、使用可能です。一方、下痢止め薬はウイルスや毒素を体外に排出する働きを妨げることがあるため、お子様への使用はすすめられないことが多いです。「何を飲ませてよいかわからない」という場合は、自己判断せず受診時に確認されることをおすすめします。
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水分補給には経口補水液(OS-1など)が適しています。嘔吐中は一度にたくさん飲ませると吐きやすくなるため、スプーン1杯程度をこまめに与えるところから始めると続けやすいことがあります。食事は嘔吐が落ち着いてから、おかゆ・うどん・バナナなど消化のよいものを少量ずつ与えてみてください。脂っこいものや乳製品などは、症状が落ち着くまで控えることをおすすめします。
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